A/B test LPO

【警告】ABテストの普及はマーケターをサボらせている

弊社の注力分野である”LPOコンサルティング”の中でも重要な役割を果たす”A/Bテスト”。最近世の中的にも”A/Bテストをやろう”、いわゆるWEBサイトを最適化しよう、という流れになってきている風潮がありますね。しかし、その分野を生業とするものとして、このA/Bテストの流行は一種の危険をはらんでいると思っています。いわゆる、“マーケターサボタージュの横行”です。

sabotage

そのページはテストするべき”最高”のページなのか?

サボタージュのはじまりは、「とにかくA/Bテストすればいいでしょ!」という発想からはじまります。
この発想がご担当者ないし企業内に蔓延すると、
「考えぬいて最高のページをつくる!」という発想がなくなっていってしまいます

かくいう弊社(私)も、この事業を始めた2年ほど前は、
「A/Bテストツールを使って今あるページで、とにかく色んなパターンをテストすればCVRも売上も上がって、みんなハッピー!」
と思っていました。

たしかにA/Bテストを繰り返すと、CVRは向上します。
大成功すれば、CVRが1.5倍、2倍になることもあるでしょう。

しかし、あるとき気づいたのです。

  • 「そもそもこのページを改善すれば、お客さんにとって過去最高のCVRに到達できるのか?」
  • 「今あるページだからってテストを行っているけど、部分最適になってはいないか?」

と。

これはいわゆる弊社が「A/Bテストで越えられない壁」と呼んでいるものです。

例えばこういうお話。

とあるお客さんがリスティング広告の出稿用に使用しているランディングページAは元々のCVRが1%。
今まではデザイナーやエンジニアのリソースが足りておらずA/Bテストを行えておりませんでしたが、
ちまたで有名なA/Bテストツールを活用すればマーケター1人だけでもテストが出来ると知り、
初めてツールを使うから、ということで元々お付き合いのあるWEB関連企業に
「ツール導入支援+テスト代行つき」のプランで発注しました。

その後、支援してもらっている企業さんと一緒にABテストを3回繰り返して、ランディングページAのCVRが1.5倍に!
A/BテストのおかげでCVRが1.5%のページになったということです。

その後もABテストを繰り返しましたが、1.5%よりCVRが高くなることはありません。
しかし、A/Bテストを発注したマーケティング担当の方は
「いやー、50%も改善するなんてびっくりです。テストの効果には大満足ですよ。やはり時代はA/Bテストですね」
といっています。
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このようなお話はよく聞くお話なのですが、はたして、

  • これは自社にとって、お客さんにとって、最高のシナリオなのでしょうか?
  • これはテストすることが目的となっていて、本来の”企業として最高のCVRを目指す”という目的を満たす作業になっていないのではないでしょうか?
  • 本当にこのお客さんにとって、1.5%というコンバージョンレートは満足の行く、満足していい数字なのでしょうか?
  • CVR 3%、いや、5%を取れるページ(この場合はランディングページ)は作れないのでしょうか?

A/Bテストは最後の微調整である

弊社は、”A/Bテストは最後の微調整”だと思っています。
「本当にこのページは、今の自分達の全てを凝縮した、今考えうる最高のページといえるのか?」
と自分に聞いてみた時に、
はっきりと自信をもって「最高だ!」と言えないページであるならば、
そもそもページを作り直したほうがCVR改善効果は圧倒的に高いです

リーススタートアップに代表されるような、「とにかくまずはローンチだ!」という考え方も私は否定しません。
しかしその一方で、そのローンチのタイミング、制作完了とするタイミングが甘くなりすぎると、
企業として、WEBページ全体のクオリティを低下させてしまうのです。
この「ローンチ優先で制作されたページ」をいくらテストしたところで、最高のCVRには到達しません

もちろん、もし仮に今あるページに対して自信をもって「最高だ!」といえるならば、最後の数%の改善のために、

  • ファーストビューのキャッチコピー
  • ファーストビューのレイアウト
  • ボタンの文言。オファー
  • ボタンの色
  • ページの構成・配列

をテストするのが最善の策でしょう。

とにかく、この「最高のページをつくるんだ!」という気持ちをマーケターの方は忘れてはならないこのと思うのです。

あのiPhoneを世に送り出したスティーブ・ジョブズがWEBページを作るとしたとき、
「まあ、いんじゃない?A/Bテストしたら最高のものになるでしょ?」
というでしょうか?

まとめ:A/Bテストの前に、「このページは最高か?」と質問しよう

テスト、テストと繰り返して、改善していくことはとても大事です。
細かい改善に必要な作業を、A/Bテストツールは劇的に簡単にしてくれました。

しかし、
みなさんがプレゼン資料を作る時がそうであるように、
みなさんがプレスリリースを書く時がそうであるように、
スティーブ・ジョブズがiPhoneを作った時がそうであるように、
この最初から最高のページを作り出す気持ちをなくしてしまっては、最高のページはつくれませんこの

「俺が作った、考えたページは誰がなんと言おうと最高だ!」
「文句があるならA/Bテストで勝負だ!」
こういう気概を全てのマーケター、コンサルタントが持たなければ行けないと思います。

極論をいうと、A/Bテストなんてせずに最高のCVRを達成できるのが、
真のLPOであり、
真のマーケターの役割なのです。

A/Bテストを実施する前には必ず
「このページは自信をもって最高といえるのか?」と問うようにしましょう。

短期で効果を出すためのA/Bテスト設計ガイド